親の考え方を見直して解決につなげる本「不登校・引きこもり解決の教科書」著者:今野陽悦さん

不登校・引きこもり解決の教科書 親の接し方
不登校・引きこもり解決の教科書

不登校になってしまったお子さんに

「どうしたら学校に行ってくれるかしら?」

「学校に早く戻らないと、どんどん勉強が遅れちゃうのにどうしよう?」

と、悩んでいるママさんやパパさんにおすすめの本です。



元不登校のカウンセラー「今野陽悦」さんが書かれた
「子どもの不登校・引きこもり解決の教科書」です。

この本の中で、不登校を解決するための4つの方法&考え方が書かれています。

①自己受容(あるがままの自分を受け入れる)

②「Being」(今の状態を受け入れる)

③「解決」の定義を変える

④「精神的な自立」(親は親自身、子どもは子ども自身の人生)


親の考えを変えていくことで、
子どもにも変化が現れ、
不登校を解決できるという内容です。

「確かに」
「うん、うん」と納得できる内容ばかりです。

不登校の解決だけではなく、
親やその周りにいる人たちにも幸せをもたらす
人生の考え方が書かれている本だと思います。


子供の不登校・引きこもり解決の教科書

不登校解決法①:子どもが不登校になっているというあるがままを受け入れる

あなたが自己受容できるようにならない限り、
お子さんのことも認められなので、

お子さんの不登校・引きこもりの問題は
なかなか解決しないということです。

子供の不登校・引きこもり解決の教科書 p354 著者:今野陽悦

自己受容とは、

「良い悪いを判断せずにありのままに受け入れる」

ということのようです。


最終的には、不登校の当事者であるお子さんが

あるがままの自分を受け入れることができればいいのですが、


その第一歩として親自身が自分を受け入れるということみたいですね。



本当の意味で受け入れるのはちょっと時間がかかるかもしれません💦

だって、今までの考え方を180度変えないといけないのですから・・・。


そもそも人が苦しさを抱えてしまい、

ともすると心が病んでしまうほとんどの原因は、

この「自己受容ができないこと」にあります。


特に、自分に「理想の状態」というものがあり、

現実がその思い描いた理想とかなり差がありすぎる場合に

この傾向は顕著となります。

子供の不登校・引きこもり解決の教科書 p379 著者:今野陽悦

この引用だけ見ていると、

「自己受容」って難しい💦って思ってしまいますが、


本には、自己受容の考え方の例などがあり、

理解しやすいように構成されています。

不登校解決法②:「○○するべき」の「べき」の壁を取っ払う

「Be」を確立するにあたっては、

まずは「べきの枠の外に飛び出すこと」がとても重要になります。

その上で自分のあり方固めれば、

その後の「Do」も変わり、

そして不登校・引きこもりの解決という「Have」も
達成できるのです。

子供の不登校・引きこもり解決の教科書 p564 著者:今野陽悦

「Be」だの、「Do」だの、「Have」は、さておき

この引用を出したのは、

「○○するべき」
「○○であるべき」などの

「べき」という思い込みを取っ払う必要があるってことです。

「学校に行くべき」
「学校も行っていないのに、友達と出かけるなんてやめるべき」
「朝起きられないなんて甘えてる」・・・。

今まで気づかなかったけれど、
いろいろな「あるべき像」を
子どもに強いていたのかな~と思いました。


その「あるべき」を取っ払うと、
親も子どもも楽になって

不登校の解決につながるよって話です。


確かに、そうかもしれません。

不登校解決法③:「解決の定義」を変えてみる

「解決」の定義が

「現実を受け入れて、上手に付き合う」

ということに変わっているからです。


現実を受け入れることができれば
その時点でもう、解決できたことになり、
お子さんのことに関しても何も問題はなくなります。

そして、あなたが現実を受け容れると、
お子さんもそれを感じ取ることができます。

すると、
お子さん自身も
不登校や引きこもりを続ける自分を受け入れることができ
自分に苦しむことがなくなっていきます。

子供の不登校・引きこもり解決の教科書 p649 著者:今野陽悦

「不登校の解決」を
「子どもが再び学校に行かれるようになること」にしてしまうと

子どもはいつまでたっても苦しいままです。

「一番は、お子さんが元気になる事」

だと、私もよく言われました。


そうなんです。
子どもが学校に行くか行かないかは別にして、
悩み苦しんでいる状態から

笑顔が戻って元気になることが
大事なんです!

お子さんが元気になってから


自分で学校に行くという選択をするか

今までの学校に行かず、違う道を歩むのか


子どもが選んだ道を応援してあげればいいだけなのですが、
それに気づくのにやっぱり時間がかかるんですよね~。


不登校解決法④:親が精神的に自立する

私は私のために生き、あなたはあなたのために生きる

私はあなたの期待に応えて行動するためにこの世に在るのではない

そしてあなたも、私の期待に応えて行動するためにこの世に在るのではない

もしも縁があって、私たちが出会えたのならそれは素晴らしいこと

子供の不登校・引きこもり解決の教科書 p807 著者:今野陽悦

ユダヤ人精神科医で、
「ゲシュタルト療法」という心理療法を確立させた
フレデリック・パールズが書いた
「ゲシュタルトの祈り」です。


「あなた」の部分を、自分のお子さんの名前に置き換えて言ってみましょう。

どうです?違和感ありました?

不登校解決の為に、
親が精神的に自立することが重要だよ
ということも書かれています。

心配なんですよね。親ですから。

でも、子どもの為にとやっている事や思いが
子どもの不登校解決を遅らせてしまっていることもあるようです。


見放すわけではなくて、
見守っていてあげればいいんですよね。

そうそう、「親」っていう字はよく見ると

木の上に
立って
見る

って書いてありますよね。

そういうこと、
見放すわけではなく、見守ってあげる。


「子どもは子どもの、親は親の人生」と心から思えた時
不登校の問題も解決に向かっていくのかもしれません。



不登校回復期になった時、注意すること

お子さんが変わり始めたときにぜひとも守ってほしいことがあります。
それは、「先を急がない」ということ。

そしてもう一つ、「自己流を加えないこと」です。

子供の不登校・引きこもり解決の教科書 p876 著者:今野陽悦

子どもが回復の段階になった時、

元気になってきたし、
今なら学校戻れるんじゃない?と親が判断して

「学校どうする?」とか

「そろそろ学校行ってみる」とか

聞いちゃダメってことですね。


「聞いちゃダメ」って分かっているけれど、聞いちゃうんですよね~。
分かります。


でも、子ども自らが「○○やりたい」と言い出すまで待ちましょう。
待つことが解決の早道みたいです。

「信じて」
「任せて」
「待つ」

ていうことですね!

まとめ

元不登校のカウンセラー今野陽悦さんが書かれた


子供の不登校・引きこもり解決の教科書

のブックレビューを書いてみました。

不登校を解決する以下の4つの方法や考え方が書かれてあります。

①自己受容(あるがままの自分を受け入れる)

②「Being」(今の状態を受け入れる)

③「解決」の定義を変える

④「精神的な自立」(親は親自身、子どもは子ども自身の人生)



不登校になってしまった「子ども」を変えようとするのではなく、

親の考え方や姿勢を変えることが

不登校の解決につながるよという本でした。


さらっと読むというより、何度も読み返して、

この本に書かれている内容を理解できた時、

親も子どもも
何かにとらわれることなく、

それぞれの人生を歩めるのではないかと思える良い本でした。


子供の不登校・引きこもり解決の教科書

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