お子さんが「最近なんだか、なかなか夜寝ないな~」とか、
「朝、起きてこないな~」
と思うことありませんか?
不登校の前兆・初期は、
いろいろな症状にあらわれます。
それは、ことばに出せない子供からの「SOS」かもしれません。
親が子どもの異変に気づいてあげて、
適切な対応をとれば不登校を長期化させずに
再登校できる可能性も高くなります。
「なんか変だな」と思ったら早めに相談してみましょう!
不登校児の昼夜逆転。夜寝ないのは「朝が来るのが怖い」から
親としては、「夜遅くまで起きていたら、朝起きられないじゃん」って思いますよね。
でも、子どもの心は違うみたいです。

明日学校に行くために、早くねなきゃって思えば思うほど、
目がさえてしまって寝られないの

あれこれ明日のことを考えていると
落ち込んでしまって、つらくなっちゃうんだよね
「夜寝ちゃったら、学校に行くべき朝があっという間にきちゃう」ってことですよね。
寝ないのは、「朝が来るのが怖い」から
だから、寝たくないし夜更かしになってしまうようです。
不登校児の昼夜逆転。夜は安息の時なんです。
夜は朝よりも、
「学校に行かなきゃいけない」というプレッシャーが少ない時間帯です。
そんな静かに過ごせる夜がずーっと続けばいいのにという思いもあるのですね。

不登校児の昼夜逆転は、結果
昼夜逆転は、登校への不安の結果だということです。
登校への不安がある
↓
学校のことを考えると眠れなくなる
夜は登校へのプレッシャーが少ないから、夜がずっと続いてほしい
↓
夜寝るのが遅くなる
↓
朝起きられない
上記のようなことが習慣化し、
結果として「昼夜逆転」になってしまうということです。

不登校児の昼夜逆転。「親」の接し方
それでは、朝起きられない子どもに対して、
親はどんなふうに接してあげればよいのでしょうか?
①理解してあげる
- 「怠けて」、「だらしがなくて」起きられないわけではないということを理解してあげる
- 朝起きられないのは、登校への不安や葛藤にたいする「防衛反応」
怠けているから、
甘えているから、
根性がないから、
朝、起きられないのではありません。
「学校に不安がある」から朝起きられないのです。
そのことを親が理解してあげることが一番だと思います。
②非難しない・注意しない
お子さんの学校でのつらく・苦しい状況が、
「学校へ行くことへの不安」を作っていて、
朝起きられないということであれば、
非難&注意、登校へのプレッシャーはNGです(でもついついやってしまいます💦)
「え~、それだけ!?」って思うのですが、
私も相談させていただいた先生から、こう言われました。
時間だけ伝えたとしても、朝起きるわけではありませんが・・・。
「きちんと朝起きる」という行為より、
子どもとの信頼関係が大事なのだと思います。
「いつでも君の見方だよ!」
「何があっても大丈夫!」
という子供へのメッセージが
(言葉に出さなくても、そういう風に思っているよという態度)
伝わるっていうことが大事なんだと思います。
言葉にできないからこそ、
身体症状化しており(朝起きられない、腹痛など)、~中略~
むしろ、自分は支えられている、周りから心配されているという、
自己存在感、自己肯定感を高めるように配慮すべきである。
「不登校臨床の心理学」 藤岡孝志 著 誠心書房 p35より引用
まとめ
『不登校初期の昼夜逆転、「朝起きられない」はどうしたらいい?』をテーマに考えてみました。
「夜更かしになった」、「朝起きられなくなった」というのも
言葉にできない子どもからの「SOS」かもしれません。
早く相談することで、不登校を長期化させることを防げるかもしれません。
相談場所は、いろいろあります。
学校、市町村相談窓口、NPO団体、カウンセラー、医療機関・・・。
ひとりで孤立せずに相談を!つながることが大事!
不登校のお子さんをもつママさんとパパさんに何か参考にしていただければ幸いです。
この記事の参考文献:「不登校臨床の心理学」 藤岡孝志 著 誠心書房
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