お子さんが不登校になってしまうと、誰でも思う心配があります。

うちの子、この先どうなっちゃうのかしら・・
初めての場所に行くのに地図があれば安心できるのと同じように、
不登校からの回復の過程を理解していれば、
「自分の子は、今、この段階だな」とか
「あと回復まであともう少し」など、
確認することができて、それぞれのステージで、適切な対応をとることができます。
この記事のポイント
・中学生・高校生の不登校で回復への過程を知る重要性
・中学生・高校生の不登校の回復への過程「3つのステップ」がある
①混乱期(不登校初期):学校に行ったり行かなかったり不登校の始まり
②低迷期(不登校中期):引きこもりの生活が中心(心のエネルギーをためる時)
③回復期(不登校後期):心のエネルギーがたまると、再び動き出す

高校生の不登校の回復への過程を知ることで不安が軽くなる!

不登校になった子どもも不安ですが、親も同じ状況ですよね。
先の見えない「不登校」の問題に対して
一般的な不登校の回復への過程を確認することで
不安を軽減することができます。
それぞれのステージで、
適切な対応をすることで、子どものこころは回復へと向かいます。

まずは、不登校を知ることから始めよう!
中学生・高校生の不登校 回復への過程3ステップ
下の図は、「東京都教育センター」の資料で、
一般的な不登校の子どもの回復への過程を示したものです。
不登校の子どものこころの回復には、大きく分けて3つのステージに分けられます。

不登校初期(混乱期):学校へ行ったり行かなかったり・・不登校気味になる
不登校中期(低迷期):家にひきこもることが多くなる(心のエネルギーをためている)
不登校後期(回復期):心のエネルギーがたまると、再び外とのつながりを持ち始める

次の章から、それぞれのステージの子どもの様子について見ていくよ!
もしかしてうちの子が不登校? 中学生・高校生の不登校初期(混乱期)
この時期の子どもは、
学校に行ったり行かなかったり・・
なんだか以前より元気がない様子。

あ~あ
学校行きたくないな~
中学生・高校生の不登校の原因
文部科学省の調査によると、
高校生の不登校の原因で多いのはこの3つ。
✅いじめを除く人間関係(19.8%)
✅学業不振(18.4%)
✅家庭にかかわる状況(17.7%)
とはいえ、
不登校になる原因は一つではなく、
複数の要因が絡み合っていることが多いようです。
高校生の不登校の原因についてもっと知りたい方は、こちら。
中学生・高校生の不登校初期(混乱期)の様子

自分では解決できない大きな困難に遭遇し、
これ以上学校に行くと、自分が壊れてしまうという「S.O.S」。

学校に行かないといけないのは分かっているけれど
どうしても行かれないの・・・
「学校は行かないといけない」
ということを頭の中で理解しているけれど、
心は、悲鳴をあげているという状態です。
混乱期(不登校初期)について、もっと詳しく知りたい方は、こちら。

不登校初期の子どもの行動とそのこころについてこちらの記事でご覧いただけます。







中学生・高校生の不登校初期(混乱期)の対応ポイント

不登校初期(混乱期)の対応ポイントは、
・受け入れる
・共感する
受け入れるとは・・・?
不登校の状況
⇩
子どもが、自分では解決できない大きな困難に遭遇し、
これ以上学校に行くと、自分が壊れてしまうという「S.O.S」だということを理解する
共感するとは・・・?
子どもの立場に立って、気持ちを理解しようとする
不登校初期(混乱期)の親の接し方について、こちらもご覧ください。


家を居場所に!

こころのエネルギーをためる時期 中学生・高校生の不登校中期(低迷期)」

中学生・高校生の不登校中期(低迷期)の子どもの様子とこころ
この時期の子どもは、
本当にエネルギーが枯渇している状態で、
何もやる気がわかない感じです。
家族とも会話をしなかったり、
部屋にとじこもっていたり、
1日中、ゲームしたり・・。
親も心配になります。

このまま、引きこもってしまったらどうしよう
何もしていないように見えても、
この時期の子どもは、「こころのエネルギー」を貯めていると思われます。
「こころのエネルギー」がたまってくると、
家族と話をしたり、
笑顔が戻ってきたり
家族と一緒に食事をとったり
するようになってきます。
そうなってくると、
次のステップ「回復期」に進める兆しみえてきますよ。
不登校中期(低迷期)の子どもの様子とこころについては、こちら。
中学生・高校生の不登校中期(低迷期)の対応のポイント

この時期の対応ポイントは、
✅信じて・任せて・待つ
何もしていないようでもこころは回復に向かっています。
「こころのエネルギーをためている」と信じて、
動き出す日を待ちましょう。
何かを決める時には、
「子どもにどうしたいのか」気持ちを聞いたり、
判断を任せた方が良い結果を生むということです。(※)
不登校中期(低迷期)の子どもとの接し方について、こちらの記事もご覧ください。

ひきこもっている間もこころは回復へ向かっています
「待ってていいの?」と不安な方はこちら

この低迷期、
お子さんだけでなく、親もつらいですよね。
不登校の問題を、家族の中だけで解決しようとするのは難しいかもしれません。
是非、相談できるところをみつけて相談してみましょう。
子供も親も孤立しない大事です!
悩みは同じ境遇の人たちとつながると和らぎます「親の会」のすすめ

親の心が軽くなれば、子どもの心も軽くなる!一人で悩まず相談しよう!

自分をみとめて動き出す 中学生・高校生の不登校後期(回復期)

高校生の不登校後期(回復期)の子どもの様子とこころ
自分と向き合う時間をつくり、
心が整理されてくると、
未来に向かって動き出すことができるようになってきます。
「○○してみようかな」
「○○してみたいな」など
自分の中から、欲求がわいてくるようになります。
家族との会話も増えて、笑顔が戻ってきます!
高校生であれば、アルバイトを始めたりなど
外の世界とのかかわりもできるようになってきます。
中学生・高校生の不登校後期(回復期)の対応ポイント

不登校後期(回復期)の対応ポイントは、
温かく見守りながら、陰で支えてあげること!

もう一度、学校にいってみようかな

進学してみようかな
子どもが、「○○してみたい」、「○○しようかな」という時に、
親が情報を持っているといのは重要です。
子どもの意向・気持ちに添った進路をみつけてあげられるといいですね。
不登校後期(回復期)については、こちらの記事でもう少し詳しくご覧いただけます。

まとめ
今回は、「【知ってると楽になる】高校生の不登校の回復への過程 3段階」をテーマに考えてみました。
【不登校の回復への過程を確認するメリット】
先の見えない「不登校」の問題に対して
一般的な不登校の回復への過程を確認することで、不安を軽減することができます。
【高校生の不登校 回復への過程 3段階】
不登校初期(混乱期)
学校には行かないといけないことはわかっているけれど、行かれない葛藤と混乱
身体・心・行動に強い症状が出てくる
不登校中期(低迷期)
こころのエネルギーが枯渇してしまい何もやる気がわかない
こころのエネルギーを溜める時期ともみられる
不登校後期(回復期)
自分と向き合い、心が整理されてきて
「○○やってみたい」など
自分の中から欲求がわいてくる

不登校のお子さんを持つママさんとパパさんの
参考にしていただければ幸いです。

高校生で不登校になった子どものうち
5人に1人は、今までの学校とは違う道を歩む・・中途退学していきます。
不登校の解決は元の学校に戻るだけではありません。

「子どもが次への一歩を踏み出したい」という時に
親がすぐに情報を与えてあげられるということが大事!
資料だけでも手元に置いておくのもいいですね!

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