学校が合わない、学校が苦しい子にとって、学校と離れられることは、生きることが明るくなるための第一歩ではないでしょうか。
「明るい不登校」~創造性は「学校」以外でひらく~ 奥地恵子 P32
~中略~
不登校を認めることこそ、明るい人生につながるなあ、「治す(直す)」より「受け止める」ことだなあ、と私はずっと思ってきました。
私も含め、一般的に「親」は、
学校は行かないと行けない所だと思っています。
義務教育といっても本来は、
「子どもが学校に行く義務」ではないんですよね。
戦後、子どもも働かされていた時代に制定された
子どもが学校で学べるように「親が子供を学校へ行かせる義務」なんです。
不登校の回復は、元の学校に戻るだけではありません。
親が
「学校以外でも学ぶことができる」
「学校以外で学んでもいいんだ」
という視点を持ち、選択肢を広げることができれば
お子さんの笑顔が戻ってくる日も早くなるかもしれません。
そんな「学び」を与えてくれる本でした。
学校に行かれない子供が悪いんじゃない。学校の制度が悪いんじゃない?
不登校数が50年にわたって増加し続けた現実をふまえると、
問題のある子どもや家庭が増え続けたとは考えにくいし、
問題のある学校が増え続けたとも考えにくい。これは、
「明るい不登校」~創造性は「学校」以外でひらく~ 奥地恵子
子ども達と、「子どものため」として作られた学校制度のあいだに
ミスマッチが生じていることによる問題であり、
それを生じさせている社会の問題なのだ
お子さんが、学校を休みがちになってくると「親」も含めて周りの大人は、
「甘えてるんじゃないの?」
「怠けているんじゃない」
「根性がないから行かれないんだ」
なんて、子どもを責めてしまいがちですが、
この本の中では、
いろいろな事情があって学校に行かれなくなってしまった子は、
「学校が合わない」とか
「学校が苦しい」ということが理由で学校に行かれなくなってしまっているので、
学校以外での学び方を選べればいいのですが、
今の制度では、
学校以外のほかを選べないという制度に問題があると指摘しています。
学校以外で学べる場ってあるの?
著者の「奥地恵子」さんは、
ご自分のお子さんが不登校になったことをきっかけに、
不登校について深く学ばれ、
1985年「東京シューレ」というフリースクールを開設し、
現在も理事長としてご活躍されています。
文部科学省の認可を得ている「不登校特例校」というのがあって、
学校指導要領どおりではなく、
- 子どもの興味
- 子どもの関心
- 子どもの理解度
- 子どものペース
に合わせた独自のカリキュラムで運営している学校があるそうです。
東京シューレも「不登校特例校」にしていされています。

本の中では、東京シューレの活動の様子についても書かれています。
素敵だなと思ったのが、と「東京シューレ5つの理念」です。
- 居場所でありたい
- やりたいことを応援すること
- 子どもの自己決定権をしっかり尊重していること
- 子どもの場は子どもで創る
- 違いを尊重しあう場でありたい
こんな学校なら、毎日行くのが楽しくなりそうですね。
まとめ
不登校の回復は、元の学校に戻るだけではなく、
親が
「学校以外でも学ぶことができる」
「学校以外で学んでもいいんだ」
という視点を持ち、選択肢を広げることができれば
お子さんの笑顔が戻ってくる日も早くなるかもしれない。
そんな「学び」を与えてくれる本でした。
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